141013-落葉


どもども。

君津界隈は、今日の夜に台風の影響を最も受けそうです。いまは雨が降り出した程度で風は弱いです。
台風19号も勢力が強いみたいなので、皆さんもしっかりと備えてください。あたくしもヤバそうな植木は避難させました。

風雨を心配しつつ窓の外を見ると、染まりはじめた街路樹が目にとまります。
早いものは落葉もはじまり、秋から冬へと替わっていくんだな〜・・・と感じられます。


さてさて、紅葉ってなんでするんだろう?・・・と考えたことはありますか?

落葉樹が紅葉すると、それまで緑だった葉のときよりも糖度が異常に上がるそうです。要するに栄養価が上がっているということです。枯れて茶色くなる・・・とは違うわけです。

なんで落ちちゃう葉にそんなことをするの?・・・と新たな疑問が湧くと思いますが、素直に考えればうなずける答えがあります。

植物を育てたことがある方ならわかると思いますが、植物が育つには”水”と”栄養”がいります。
”水”は雨により得られますが、自然の中で”栄養”はなにかの作用によって得なければならないということになります。そうです、自分のエネルギーをこれから落ちようとしている葉に与えて、それが根元に落ちることで栄養とするわけです。冬に休眠する植物は、余分な体力を使わないように、と、次代の栄養を得るために落葉します。


街路樹は、根元にアスファルトが覆いかぶさり、清掃により落ち葉がなくなってしまう・・・。正常な状況にない状態で生きています。なので寿命はあまり長くありません。
こんなことを考えると文明社会は環境と逆行しているとわかります。


ついでにもう一つお話しを。

土(土壌)のでき方って知ってますか?

基本的に、岩石が風化したところに落ち葉や枯れ枝、動物の死骸等が加わり、微生物によりそれらが分解されて徐々に土となっていきます。1cmの表土ができるまでに100〜数百年の年月がかかります。表土ができるだけでこれだけ長い時間がかかります。我々が目にしている山など発達した土壌はじつに数千年から数万年かけてできあがっているわけです。
先程の落ち葉も数百年経ってやっと自分の栄養になるわけです。これを毎年、決まったサイクルをすることで樹木は長いもので数千年の寿命を保ちます。人間の生命力からしたら計り知れない壮大さがありますね。


数万年の年月も、わずか数日でなくしてしまう人間の文明。やっぱりおかしいよな・・・って思います。
山は削られなければならないのか、その土で海は埋められなければならないのか・・・落ち葉を見る度にその疑問は心の底から湧きあがります。


純粋な水も豊かな土壌によって育まれるといわれています。植物が豊かに育っているところでは美味しい水が飲めるというわけです。
今度、久留里の山を歩くんですが、その山を見るとどのように人は生態系を変えてきたのかがわかります。いま守らなければならない自然とは何だ・・・ってことを知ることができたらよいと思います。

おそらく、これから将来が豊かになるような環境をつくろうとしてもつくれるものではないと思います。いまできるのは、数万年の時をさらに延ばすことだと思います。たくさんの人がそれに気付き、何ができるのか、何をすべきなのか、考えてくれるといいな〜・・・と感じます。


落ち葉一枚には、ものすごいエネルギーが詰まっているということを知っておいてください。
RGでした。
<(__)>rg

ではでは。

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