どもども。

家を建てる際、建主さんと設計屋の違いはどこにあると思いますか?

建主さんは”自分”の住む家を考えます。設計屋は”他人”の住む家を考えます。ここが大きな違いです。
だからといって設計屋がいい加減な気持ちでその家を考えることはありません。どちらかといえば”生活がある家”というだけではない、もっと広い視野でその家を考えています。


現在、とあるプロジェクトのお手伝いでこんなことを調べています・・・計画建物周辺の人口推移や環境。
設計屋って建物だけ考えていればいいわけではなくて、社会情勢や経済状況、建物が持つ意義・・・などをきちんと分析する必要があります。なので常に社会勉強はしておかないといけません。

このプロジェクトは、高齢者向け施設なので今後の高齢者人口予測というものが重要素になります。
君津市中心部と木更津市内の人口を調べていたんですが、実際に目の当たりにするとちょっと恐ろしくなるようなデータが出てきました。
2010年と2014年の8月現在のデータをとったところ、下記のような感じでした。

【君津市中心部】
・2010年:0歳〜22歳人口=22.9%、23歳〜65歳人口=58.7%、66歳以上人口=18.4%
・2014年:0歳〜22歳人口=21.8%、23歳〜65歳人口=57.0%、66歳以上人口=21.2%

【木更津市】
・2010年:0歳〜22歳人口=21.0%、23歳〜65歳人口=56.9%、66歳以上人口=22.1%
・2014年:0歳〜22歳人口=20.7%、23歳〜65歳人口=54.2%、66歳以上人口=25.1%

おわかりになるでしょうか?
”少子高齢化”という言葉は聞いたことがあると思いますが、まさにそのまま。将来人口の予測を立てると、10年後くらいには働き盛りの世代(23歳〜65歳)は、1人当たりで2人以上の子供や高齢者を社会的に支えなければならなくなります(納税・年金等)。
現在の国会も介護や福祉が話し合われていますが、多分、社会経済が抜本的に改善されない限り”社会保障”という言葉も置き去りにされそうです・・・。


こんな現実にあって、今も昔と変わらないプランニングで家ができているのはおかしいと思うのはあたくしだけでしょうか?
現在、家を建てたとすると、その家は将来的に中古で売れる可能性も低く(プランにあった家族が減少する)、手に入れた家は必要不必要に関わらず生涯維持していかなければならない・・・と考えられます。

では、これからの家ってどうすればよいのか?

とにかく規模もコストもコンパクトにすることだと思っています。

141009-基本は深い屋根の平屋

2階建としても使える平屋を推進していますが、これは家族が多い時には2階建の利用方法ができ、子供たちが巣立った後は平屋としてコンパクトな生活を営めると考えるからです。屋根を深くしたり、天井を高くして対応していきます。

141009-自然との共生は欠かせない

自然との共生も不可欠です。
環境問題が騒がれているいま、長く保たれる住環境は自然といかに向き合うかです。乱開発により人工的に災害を招いている事例も増えました。人間も地球上の動物、自然環境と上手に暮らし、衣食住を確保していくことが重要であると思います。

こうした考えを元に、コンパクトで軽微な家(小家)を、生活スタイルに合わせて替えていく”住み替え&移住”もこれからの家のスタイルだと考えています。
欧米には住み替えの文化が残っており、700年〜800年経過する家もいまだ住み替えの渦中で活躍しています。このスタイルはいわゆる“居抜き”で、家具などは全て家に付属されています。住人はプライベートな私物のみを持って住み替え、家族構成や生活スタイルがかわる度によりよい住環境を求めて家を替えます。日本の賃貸とは考え方が違い、低額コストで家を替えていく・・・という発想です。
これにより家の心的重さが軽減され、またライフスタイルがおもしろく転換されていきます。建物も新たな住人が入る度にリノベされ、価値を上げていきます。もっとも注目すべきはゴミを減らせることです。家の建て替えには大きなゴミ処理が必要ですが、長く持つ家をどんどんリノベしていくことで大きな工事が発生しません。これはゴミ問題に相当な寄与をすると思います。身の回りのものもコンパクトになる分、余計な物品が家に転がることもなくなります。

人口問題にせよ、環境問題にせよ、かなり深刻になっています。
家に対する価値観も変える時期にきていると思います。数千万円でどんな家にしよう・・・ではなく、将来を踏まえてどんな暮らしをしていくのか、どんな環境をつくっていくべきなのか、その中でどういった家が必要となっていくのか、そんなことを考えながら家を持ってほしいと思います。

ツツミ建築設計室でもそんなことを考えながらの家提案をしています。ぜひ相談だけでもお越しください。

今日のは長い・・・。(^-^;
RGでした。
<(__)>rg

ではでは。

++−+ : 木を感じる家づくり